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第4回・国際中医師・森 文見(モリアヤミ)さんによる、薬膳四方山話


あけましておめでとうございます。 お正月が終わると通常運転。 皆さま 大根 を召し上がってますか? 食べ過ぎの年末年始の食滞(しょくたい)解消です。 前回は食事での療法である薬膳料理についてお話しました。 今回は女性の永遠のテーマ 美容 を東洋医学的にお話致します 五十二病方」という2000年以上前の医学書の古典に既に美容に関する生薬の処方が記載されています。 共通するのは、その部分のみをどうかするのではなく、身体全体のバランスを考える中医学ならではの考え方です。 その後もシミ、美白、吹き出物、美しい髪、ダイエット、など、宮廷を中心として発展致しました。 皆さま西太后や呂雉、則天武后、楊貴妃はご存知でしょうか。 それぞれ中国三大悪女、傾国の美女(国を傾ける)、世界三大美女(楊貴妃、日本の小野小町とクレオパトラ)などと言われ、皇帝を惑わせ、骨抜きにし、強欲トラブルメーカーのやり手女帝シリーズです。 アンチエイジングに関しては1日に数千万使うレベルで湯水の様にお金を使い研究、 その探求たるや今の時代もタジタジの言わば美容のカリスマです。 1人1人の背景はまたいつかご紹介したいですが、その古くから伝わる美容に関わる共通の食材や生薬、薬膳料理を少しご紹介します。


鶏の手羽元や鶏皮 圧倒的なコラーゲン、肌の乾燥やハリ、シワ予防、火照り対策。

豚足や豚耳、肉や魚は皮まで食すのが良いです。 レバー 血を補い潤します

肌の色は血の豊かさの色。

乾燥肌やしわ、顔色の悪さは血の充実が足りないのが多い理由です。 真珠 真珠のパウダーは生薬です。

寒性で(身体を冷ます)口内炎や不眠、精神不安などにも作用し、肌のきめを細かくし美白の生薬として西太后や楊貴妃が毎日飲んでいた事で有名です。 外用としても使用し、美容クリームに混ぜて使ったりもします。 黒胡麻 西太后に白髪がなかったのは黒胡麻を毎日たっぷり摂取していたからだと言われています。 血を補う、肌や髪を潤す 胡桃 料理には必ず沢山のナッツ類があったとの事。 老化防止、健脳作用、冷えへの対策、美肌、身体を温める 山芋 アンチエイジングファーストお勧め食材です。 疲労回復、肌のハリ、老化防止 なまこ 老化防止、肌を潤す 大根(また登場) 庶民的な食材で宮廷で使うものではなかったですが西太后は身体の中の毒素排出に積極的に摂り入れ身体のバランスを調整していたとの事。 太りやすい体質改善、便秘対策、デトックス 薏苡仁(ヨクイニン) はと麦の事です。

(大麦ではなくはと麦)身体のいらない水を出す、排出、吹き出物やニキビへの効果絶大



生薬、薬膳食材では 潤いの燕の巣、なつめ、枸杞の実

気・血を動かす桂花、玫瑰花(マイカイカ)、益母草(やくもそう)、紅花(コウカ)、山査子(サンザシ)

血を補う芍薬、当帰(トウキ)、阿膠(アキョウ)、などなど。 肌の色艶は血の色です。

体内の 気 や 血 が暢々と動いていないと肌はくすみます どれだけ高い美容クリームを使っても食事の内容で全てパーになります。


美容薬膳簡単メニューを考えましょう。 ①潤う日 鶏手羽先となつめの煮物、鶏レバーと胡桃の煮、なまことクコの実の酢和え、山芋の黒胡麻和え ②スッキリの日 紫蘇と大根おろし蕎麦、黒胡麻納豆、はと麦枝豆いんげんたっぷりのスープ、トマトとわかめのサラダ、 桂花ワイン(桂花陳酒)、マイカイカやサンザシを使った薬膳茶

他にも色々ありますが古代の美女の中医的知恵から抜粋致しました。

参考にしてみて下さい。 実際、現代医学的な成分栄養分を照らし合わせても理に適っていますが、食物は実は解明されていない事が沢山あり、人体への作用や効能は分からない事も多いのです。 ですから、コラーゲンサプリやビタミン剤など必要な成分のみを錠剤で飲めばいいかというと全くそうではなく、 「食物から摂る」 事が健康や老化防止に繋がると考えますね。 そして大切なのは、ストレスから遠ざかり、なるようになるさ、と心が幸せでいる事 不平不満、愚痴、泣き言、悪口、文句、嫉妬、恨みつらみ、これらは積もり積もると女性を醜く致します

今日1日、美しい女性でいよう、と過ごして下さい。



森 文見(モリアヤミ)


国際中医師(国際中医専門員A級)

国際中医薬膳師

中医薬膳茶師

北京中医薬大学日本校卒(現・日本中医学院)

薬膳食材・薬膳茶のCharming Shop店長

講師業


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