45歳からの私らしいキャリアは、大きな決心よりも、毎日の気軽なコツコツ。
キャリアカウンセラーの山口です。
皆さんは、自分のキャリアにモヤモヤしていませんか?
「私、このままでいいのかな?」
「大きな不満はないけれど、他の可能性はないのかな?」
「何か始めてみたいけれど、気力が出ないまま時間が経って行く」
実際にキャリアカウンセリングに来るクライアントの話を聴いていると、40歳を過ぎたあたりで自分のキャリアに対して漠然とした不安を感じる人が多いようです。
40代、50代という年代を考えてみると、多くの人が家庭では子どもの受験や親の病気や介護などの心配事が出てくる時期である上に、社内で一定の責任ある立場につくことも多く、自分自身のキャリアについてゆっくり考える暇がないままに忙しい日々を送ってしまっているのです。
または、今まで真剣に仕事に向き合って来たものの、この先のキャリアや昇進に対してある程度先の展望や限界が見えてくる時期であり、可能性を見出せなくなっている方もいらっしゃいます。
でも、人生100年時代と考えたら40代、50代はまだまだ道半ば。
毎日の生活に追われ、なかなか一歩踏み出せないという方もいらっしゃることと思いますので、今回のコラムでは、無理なく自分のキャリアを築いていく方法をご提案させていただきます。
40代からのワタシらしいキャリアのためにぜひ意識してほしいことはこの2点です。
1.社外の人脈を作る
2.学びの習慣をつける
ではまず、社外の人脈を作るためにできることを紹介しましょう。
① 人に話す
まず一番おススメの方法は、誰か話しやすい人に話をしてみることです。
「最近、〇〇の仕事に興味を持っている」「プロジェクトの〇〇が面白いと思っている」「〇〇業界に知り合いはいないかな?」などのように、自分の興味の矛先を伝えてみましょう。ここで大事なことは、今の仕事の愚痴ではなく前向きな興味として伝えるということです。
話した相手が、それに関連した情報をもたらしてくれることもありますし、あなたの興味関心が相手にインプットされることで、相手の人脈の中からあなたに必要な誰かを紹介してくれる可能性も広まります。
② セミナーに参加する
次におススメなことは、会社帰りにセミナーに参加してみることです。
似たような内容に興味を持っている人、熱意を持っている人が集まるため、同じ話題で話ができる可能性が高く、いい人間関係が築ける可能性が高いからです。
他人に話しかけることが苦手という方はオンラインセミナーを検討してみましょう。オンラインセミナーの利点は、セミナーの登壇者に質問したい事を直接チャットすることができることです。詳しい情報が聞けるうえに、大勢の中で声を出して発言する必要もありません。
また、グループディスカッションの時間があるセミナーだと、参加者と直接話すこともできます。
実際に、オンラインセミナーをきっかけに情報交換を進めて、転職に至るようなケースも出てきているため、積極的に活用してほしいと思います。
特に転職経験のない方や、今の会社に長く勤めている方は、人間関係が狭くなったり視野が狭くなったりしがちです。同業他社や、異業種の同じ部署の人と繋がると、仕事の仕方やものの考え方が自分の会社と違っていて刺激を受けることもありますし、転職をする際にも、直接その方に話を聴けるようになるなどメリットがいっぱいです!
次に、学びの習慣をつけるためにおススメの方法を2つ紹介します。
変化の激しい社会の中では、知識のアップデートが必須になっています。自分の時間が取りづらいことに苛立つのではなく、コツコツ積み重ねることを意識しましょう。
① 動画・音声メディアを探す
最近は、YoutubeやTikTokなどの動画メディア、StandFMやSpotify、Podcastなどの音声メディアに様々な分野の情報があります。
通勤時間に動画を1本見てみる、家事の時間に音声メディアを聞き流すなど、毎日の隙間時間にインプットの時間を設けてみましょう。ただし、一つの情報ソースに偏ることなく広く調べて情報の真偽を確かめることが大切です。
② 1日1分だけ始めてみる
まずは1日1分だけ勉強してみましょう。勉強と言っても、興味のある分野について解説してある一番薄い本を、1日1分読むだけで十分です。
この「1分」というのが習慣化のコツなのです。1分取り組んでみて、自然と興味が湧いたらもっと勉強したくなるだろうし、疲れて気力が出なかったら1分我慢してやめてもいいと自分に言い聞かせましょう。
大事なことは、自分の中に習慣をつけること。朝、歯磨きをすることが苦痛にならないように、習慣化されたことは苦にならないものです。
40代、50代は自分の事だけに時間を使う事が難しい年代です。20代の頃のような大きな決断をできないと思う方も多いことでしょう。
しかし、だからこそ全て自分でやろうと思わないことが大切です。誰かの力を借りる、効率的な方法を取る、楽なやり方を探す…これらは大人になったからこそできる方法なのです。
皆様のキャリアが、より自分らしいものであるように心から願っています。
山口奈生(やまぐち・なお)
1982年岩手生まれ。
学校卒業後、損害保険会社にて営業や社員教育部門を経験したのち、配偶者の留学に伴い米国へ。
帰国後2014年に国家資格キャリアカウンセラーを取得し人材紹介会社転職。
これまで大学生から社会人まで広くキャリアカウンセリングを対応
2017年に配偶者の転勤により再度、米国に引っ越した後に、人材系ベンチャー企業にて新規事業立ち上げを経て、翌年2020年7月ワタシル合同会社を設立。
*ワタシル大学Instagram:https://www.instagram.com/watashiru_college/
*ワタシル大学Twitter:https://twitter.com/watashiru_cl
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