家庭でどう伝える?性のこと
家庭でどう伝える?性のこと ~女性のヘルスリテラシーについて by 北奈央子さん 女性のヘルスリテラシーの研究をはじめて、ジェンダーギャップに気づいて、子どもを持って思ったことに、「 サザエさんは娘に見せたくない 」ということ。 日本古来の性役割が描かれた古き良きアニメを見て、こういうものだと思ってほしくないなと思いました 。 セカンドライフ世代の役割として、いかに次世代に引き継がないかということがあるんじゃないかなと私は思っています。 次世代に引き継がないこと① やまとなでしこ 日本の女性の理想像としてよく出てくる「やまとなでしこ」ですが、その意味を調べていくと、 「奥ゆかしい」「男性を立てる女性」「一歩下がって黙ってついてくる女性」 なんて説明がでてきます。 私はこの理想像を撤廃したいです。 もう死語になりつつあると思っていますが、意味をみていると自分がないですよね。 自分で決めて行動するということが良しとされていない 。 もちろんそれがいいという女性がいてもよいですが、それが理想とすることはいい加減やめてほしい、性役割をおしつけないでほしいと思う今日この頃です。 ぜひ、 ご自身やまわりのお子さんには、こういう女性もいるけれど、そうじゃなくてもいいんだよ、自分がなりたい自分になりなさい、と言ってあげてください 。 次世代に引き継がないこと② 嫌よ嫌よも好きのうち 日本は 性と生殖の健康と権利(SRHR) 、つまり セックスをするかしないか、子どもを持つか持たないかを女性が決める権利 のことですが、これがなさすぎますよね・・・。 嫌って言ったら嫌なんだと。 そして 女性側も断ったら嫌われるんじゃ、とか思わず、断ったら嫌うくらいの相手はやめときなさい 、です。 女性が性に積極的、主体的であってはならない、そんな女性ははしたないといった文化ですよね。 自分で考えて決めることがここでも阻害されています。 嫌な時はNoといっていい。同意の上で行うこと です。 これは痴漢も一緒です。 触られたら声をあげる。ダメという。周りに助けを求めるこれをぜひお子さんたちに教えてください 。 家庭で性のことを話すときのポイント 私自身もこれから直面するんだろうなあと思い、性教育の講座に出てみたり、ママたちにおはなしを聞いていると、性のことを話す、伝えるときのポイントが少し見えてきたのでシェアしますね。 1.こちらが恥ずかしそうに話したり、はぐらかすと、子どもはそれを感じ取っ て恥ずかしいものと思ってしまうので、できるだけ淡々と話す。 聞かれたことは、はぐらかさずちゃんと話すことが大事です。 2.外から変な情報が入る前に事実を伝えてあげる方がよい。 まっさらな状態なら子供は普通に聞いてくれます。 3.どうしても自分たちで話しにくかったら本に頼る。 今は年齢別に絵本や本が複数でています。何気なしに本棚などに置いておいて、読めるようにしておく。 我が家も幼児向けの性教育の絵本を数冊、普通の絵本の中に紛れ込ませてあります。 自分たちが刷り込まれているものを払拭するのは難しいですが、 次世代に引き継がないよう、みなさんが意識してくだされば、きっと変わります 。 参考にしてみてくださいね♡ 北奈央子(きた・なおこ) 株式会社ジョコネ。 代表取締役。 グローバル医療機器メーカーにて10年以上マーケティングのキャリアを積み、自身の経験から女性のヘルスリテラシーをライフワークに研究、活動を展開。 NPO法人女性医療ネットワーク 理事、聖路加国際大学大学院にて女性のヘルスリテラシーの研究中。 早稲田大学理工学部卒業・修了。 著書: 『 女性がイキイキと働き続けるためのヘルスリテラシー 』 (セルバ出版) ・ジョコネ。SNSアカウント: Facebook / Instagram ・北奈央子さんのTwitterは こちら