どう過ごす?中医学でみる大人女性の「秋」の迎え方
新連載♡国際中医師・森 文見(モリアヤミ)さんによる薬膳四方山話 健康のためなら死んでもいい、とはよく言ったもので 色々な情報があり、 時代と共に沢山の病が解明され、武器も増え、人の寿命は延びる一方です 。 どれもこれも正しく、そして時に そうでもない ものもあり、そして 温故知新 です。 わたくしは 日本漢方の由来となる中国伝統医学「中医学」 の虜となり どれだけ勉強しても未だその壮大な門の入り口でただ中を覗いている様な気になる事があります。 その分野からしかお話出来ませんが皆様の何かのヒントになれる様な小話をお届け出来れば幸いです。 気持ちの良い季節となりました。 涼燥(秋は秋分をさかいに温燥と涼燥と分かれる)です。 気温は涼しく乾燥している 、と言う事です。 3千年近く前の中国最古の医学書 古典 黄帝内経では秋の養生として 地の気は静粛、 ニワトリの様に早寝早起きをし 心の状態を落ち着かせ、ガチャガチャと出歩き動き回らず 動揺するような事を避け 秋の冷気でか弱い肺を痛めない様に とあります。 中医学は陰陽に始まり陰陽に終わりますが この四季の養生のくだりは非常に奥深く、 自然の移ろいに身を沿わせる事がとても良い事 なのです。 ご自身の日常と照らし合わせ、どうでしょうか? 何時に寝て何時に起きていますか? 身体の 陰 は夜10時以降の数時間に夢の様に養われます 。 身体の 陰 とはざっくり、 潤い全般です。血や体液 。 女性の美容にも直結致しますし、更年期障害との関りもとてもあります。 潤い=冷ます材料 が作られなければ身体は火照ります 。体温計には出ません。 火照るとどうなるでしょうか。 血はドロドロし、熱は上の方に上がりますので頭もすっきりせず精神もカッカしやすくなり、眠りも浅く身体の中の道路がそのうちに渋滞 します。 これを 気滞 と言います。 すると運送トラックも大切な荷物が配送出来ず、渋滞が長引くと配送先は困った事になります。 風が吹いたら桶屋が儲かる、 ニワトリが先か卵が先か、 の様な感じですがただの不調がもしかすると病の種になって行きます。 これを推理して行くのが東洋医学の特徴です。 病院の血液検査で引っ掛かる前の段階です。 夜間起きなくてはならないお仕事の人はご自身を大切に扱い、注意を払う必要 があります。 「ガチャガチャと動き回る、心が動揺する」 これは楽しい事も含めて、です。 この季節はちょっと控えてゆったりするスケジュールにしてみてはどうでしょうか 。 お金をかけなくても出来る養生は沢山あります。 SNS、ネットや本、 薬膳料理 の情報が沢山あります。 季節の養生、秋にお勧めの薬膳食材、 軽く普段の食事に取り入れてみるのはとても良い事です。 しかし、そもそも 薬膳とは、対人(たいひと) ですので 個人個人その人の傾きを見極め、 オーダーメイド であるのが本当です。 例えば上記の様な体内に熱がこもっている人に 冬の薬膳 としてガンガンに身体を温めるものをお出しするのは 間違った処方、と言う事になります。勿論体温計には出ません。 身体を作る材料は飲食物 です。 その内容如何で、健やかにもなれば健やかでない身体にも当然なりますね。 サプリメントやプロテインなど必要な栄養素を取れば良い、ではないとわたくしは考えます。 食物は解明されていない複雑な栄養素があり人間の機能に役立つものが備わっていて大変神秘的です。 加工品でない 肉、野菜、魚。 本物の食材 をなるべく自炊して摂る 、をお勧め致します。 その飲食物と同じ自然界の産物の中で 強力な作用のあるもの を何千年もの臨床人体実験により淘汰され引き継がれたもの それが 漢方薬 です。 次回は更年期障害の小話を致します。 ゆったりお過ごし下さいませ! 森 文見(モリアヤミ) 国際中医師(国際中医専門員A級) 国際中医薬膳師 中医薬膳茶師 北京中医薬大学日本校卒(現・日本中医学院) 薬膳食材・薬膳茶の Charming Shop 店長 講師業 *溜め込みカラダをスッキリさせる 薬膳茶「消食健人」 当店ショッピングサイト、Amazon、ヤフーショッピングで人気! *Charming Shop Instagram: https://www.instagram.com/charming_shop_official/