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第6回 キャリアカウンセラー山口奈生(やまぐち・なお)さんによるハッピーコラム♡


軽やかに生きたいあなたへ ~他人の視点を気にしすぎていませんか?~



キャリアカウンセラーの山口です。

私は現在、アメリカのカリフォルニア州に住んでいます。


ある時、次女が「ママ、明日の日本語補習校のお弁当のおかずをリクエストしていい?」と言いました。

私が「いいよ」というと、彼女は続けてこう言うのです。


「塩おむすび、卵焼き、エビ。それ以外は入れないでね」


私はとっさに、それはダメだと言いました。

そんなお弁当は他の子に見られたら恥ずかしいと思ったからです。


しかし、次女は譲りません。

「たくさんおかずを入れられても時間内に食べきれない」「野菜も果物も家でたくさん食べているからお弁当に入れなくていい」


日本人の作る典型的なお弁当を知っている私は頭を抱えてしまいました。

ハムがお花みたいに巻いてあったり、タコやカニの形に切ってあるソーセージにゴマで目がついていたり、リンゴがウサギになっていたり…。


そんなお弁当を持ってくる子たちに囲まれながら「塩おむすび、卵焼き、エビ」のお弁当を食べる次女の姿を想像すると、やめてくれと言いたい気持ちでいっぱいでしたが、次女の意志の強さに私は苦々しい気持ちを抱えたまま最終的に折れてしまったのでした。



このちいさな出来事に、私は強く揺さぶられてしまいました。


考えてみたら、服や靴を選ぶときは「年齢相応」の物を選ぶ、マスクは「周りが外したら」自分も外す、新しい環境に行ったら「周囲から浮かないように」控えめにしておく、災害時は被災地の事を考えて「自粛」する …今まで私は自分がどうしたいかよりも、周りが自分をどう見るかばかりを気にして生きてきたことを感じたからです。


そして、自分の娘ながら「私はこれが好き」を貫き通す次女がかっこよく見えたのでした。


これはきっと私だけの問題ではなく、このコラムを読んでくださっている方も、多かれ少なかれ経験があると思います。

周囲との調和を重んじる日本人の国民性と言えば聞こえはいいものの、他人の目、世間の目を気にして生きることに息苦しさはなかったでしょうか?


特にキャリアカウンセラーとして活動していると、とかく他人の目を気にする方にたくさん出会います。


「この歳で転職というのは、一般的に見たらどうなのでしょうか?」「なるべく間をあけず

に子供を産みたいのですが、それは職場の迷惑になるでしょうか?」と、聞かれても、それはケースバイケースだとしか答えられません。


私たちカウンセラーは、その方の自分らしい生き方を実現するためのサポーターですから「まずは、あなたがどうしたいのですか?」という部分を徹底的に掘り下げるお手伝いをします。


でも、他人の目を気にされるあまり、周りに迷惑をかけるかもしれない、白い目で見られるかもしれないと自分で自分の発想を妨げている方もたくさんいらっしゃいます。


特にその傾向は、SNSの発達によりここ10年で強くなっています。


近所、職場、親戚などの具体的に顔と名前が分かる身近な人たちのことだけではなく、Facebook上で繋がっているだけの、もう何年も会っていない人、TwitterやInstagramなどでフォローしているだけの赤の他人まで含めた、架空の大きな「他人」「世間」に振り回されている相談者が増えてきています。


不特定多数の人が流す膨大な情報に溺れて、様々な人の意見を取り入れ過ぎた結果、自分の決断ができなくなってしまうのです。


このコラムを読んでくださっている方々は、十分な社会経験を積んだ大人だと思います。

だからこそ、今回はキャリアカウンセラーとしての問題提起したいのです。


他人の目、世間の目を気にする生活をやめてみませんか?


もちろん、誰かを傷つけるような行動は慎まなければいけませんが、それ以外であれば、他人の目や世間の目を気にせずに自分自身に目を向けて、自分を心地よく幸せにする選択をしても良いのではないでしょうか。


なぜなら、他人の目、世間の目は、実在するものではないからです。

自分の心の中に存在する架空の存在、正体のない不安に大切な人生の決断を邪魔されてほしくない…と私は思います。


キャリアカウンセラーとして様々な支援をしてきた中で、歳を重ねるごとに苦しさが増している方と、歳を重ねるごとに軽やかに生きている方の違いがどこで出るのかが分かってきました。


歳を重ねるごとに軽やかに生きられるようになっている方々は、人生を賭けた大一番の勝者ではなく、日々の小さな決断を自分自身の心に問いかけて、自分らしい選択をして来た方なのです。


他人の目が気になる、世間の目が気になる自分に気づいたときは、「私は、具体的に誰の目を気にしているの?」と問いかけてみましょう。


そこに明確な答えがないのならば、今のあなたは架空の存在に怯えてしまっているという事です。

また、ちょっとSNSを遠ざけて自分と対話する時間を取ってみてもいいかもしれません。


他人の目を気にして選んだ無難な服よりも、自分が心から素敵だと思える一着を手に入れること。

気の乗らない付き合いをやめ、気を遣わずに会える友人と時を過ごすこと。

やりたいと思ったことを、言い訳を探さずにチャレンジしてみること。


そんな小さな決断の積み重ね、心地よい選択が、自分らしい人生、自分らしいキャリアを作るのです。




山口奈生(やまぐち・なお) 1982年岩手生まれ。 学校卒業後、損害保険会社にて営業や社員教育部門を経験したのち、配偶者の留学に伴い米国へ。 帰国後2014年に国家資格キャリアカウンセラーを取得し人材紹介会社転職。 これまで大学生から社会人まで広くキャリアカウンセリングを対応 2017年に配偶者の転勤により再度、米国に引っ越した後に、人材系ベンチャー企業にて新規事業立ち上げを経て、翌年2020年7月ワタシル合同会社を設立。 *ワタシル大学Instagram:https://www.instagram.com/watashiru_college/ *ワタシル大学Twitter:https://twitter.com/watashiru_cl

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