ローバ・ミッキーの「映画を通して、恋愛力アップを」
性格は正反対だが、元夫は同じ⁈
DVD『 ニューヨーク 最高の訳あり物件』

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ニューヨークのイースト・ヴィレッジにある超高級アパートメントに暮らすモデルのジェイド(イングリッド・ボルゾ・ベルタル)は40歳。
デザイナーとしてもデビューしようと新会社の設立で大忙しの日々を送っていた。

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そんな時に突然、新会社のスポンサーでもある夫ニック(ハルク・ビルギナー)から、一方的に離婚を告げられた。
さらに夫の前妻であるマリア(カッチャ・リーマン)が、ジェイドの住む部屋にやって来て「この部屋の半分は自分に所有権がある」と、娘(ニックとの子)と幼い孫も呼び、一緒に暮らすはめになって……。

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こんなこと、日本では考えられない。
ニューヨークに住んでるドイツ人としても特異なドラマだろう。
ましてや監督さんのお名前を聞いてびっくり。
あの『ハンナ・アーレント』のマルガレーテ・フォン・トロッタ監督とは。
もちろん同じ男と結婚したこと以外はすべて正反対の元奥様お二人。
ニューヨークでも手に入れることが難しい超豪華な住まいだし、広々としていてエレベーターの扉が開くとそこがお部屋というお住まい。
お部屋だけ見ても映画代の3割は元が取れそう。

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彼女たちの夫であるニックがマリアと離婚した時に、慰謝料代りにアパートの権利の半分を譲渡していたのだ。
その後にジェイドが住んでいたのだが、突然、ドイツに住んでいるマリアがやってきて、権利を主張したのだ。
上昇志向が強く、自己中心的で、神経質なジェイドに比べ、自由で、家庭的で自然派のマリアはとても対照的だ。
だから、当然、2人は対立してしまう
しかし、最も問題なのは、ジェイドがニックを忘れていないこと。
精神的にも金銭的にもニックに依存しているジェイドは、まだ、ニックが戻ってくると信じている。
だからマリアがいたのでは、ニックが戻ってこないと思いイライラするのだ。
だが、マリアの娘と交流したりしているうちに、ジェイドも、マリアに対して心を開くようになっていく。

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そうしているうちに、マリアの家庭を壊したのは、自分だったということに気付く。
それはジェイドが他人に対して、思いやりを持った瞬間だった。
そこから、ニックへの依存心が薄れ、ジェイドは自立していく。
2人元妻の姿を通して、女性として、見た目の美しさよりも、キャリアよりも、結婚よりも、大切な生き方とは何かをこの映画は教えてくれる。
そんな彼女たちを見て、年齢を問わず魅力的な女性とは、自立して、目標を持って生きている女性だと思った。
これは、生き方に悩んでいるアラフォー以上の女性たちにオススメの作品だ。
マルガレーテ・フォン・トロッタ監督/ドイツ/110分/2019年
★今週のオススメ映画
『マジック・マイク ラストダンス』
スティーブン・ソダーバーグ監督/アメリカ/112分

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2013年公開の『マジック・マイク』から10年。
現在のマイクは破産で全てを失い、今は海辺のホテルでバーテンとして働いている。
ストリップダンサーとしてのマイク(チャニング・テイタム)は封印していたが、そこに資産家と結婚して贅沢三昧の⼥性マックス(サルマ・ハエック)と出会い……。
世界中から選び出された男性ストリッパーたちの見事なダンスシーンは圧巻!
『エッフェル塔~創造者の愛~』
マルタン・ブルブロン監督/フランス/108 分

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パリのエッフェル塔を設計したギュスターブ・エッフェルを主人公に、塔が完成するまでの苦難の日々と、ある女性への秘められた思いを描いたラブストーリー。
ロマン・デュリスは去年公開『キャメラを止めるな!』の熱血監督役で大奮闘。
今作で は建築物に対しての探究心と実行力を持つシリアスな男を演じている。
★ミッキーの毎日・映画三昧 http://mikki-eigazanmai.seesaa.net
映画好きが高じて年間500本以上を映画館、国内映画祭、試写室で観ている年金満額&後期高齢者のローバ・ミッキーです。週1回ほど映画を通していろいろな「人生&恋愛模様」を語っていきます。
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