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ローバ・ミッキーの「映画を通して、恋愛力アップを」


二重の差別の中で「NASA」サクセスストーリー  DVD『ドリーム』

写真出展&Referance:https://ciatr.jp/topics/280675


東西冷戦下の1960年代初頭

ソ連との宇宙開発競争で遅れを取っていたアメリカは、国家の威信をかけて有人宇宙飛行計画に乗り出していた。

NASAラングレー研究所では優秀な計算能力を持つ黒人女性が集められ「計算手」として雇われていた。


そんな中で最も活躍した3人の黒人女性がいた。

子持ちのシングルマザー・キャサリン(タラジ・P・ヘンソン)を筆頭に、ドロシー(オクタビア・スペンサー)、メアリー(ジャネール・モネイ)の3人だ。


彼女たちは差別や偏見と闘いながら、宇宙飛行士ジョン・グレンの地球周回軌道飛行を成功させるために日々難しい計算式に没頭していた。


高い知能が集結しているNASAで黒人に対しての差別がこんなにあったとは思いもよらなかった。

まず、職場の棟はもちろんのこと、食堂も、トイレも、図書館も、区別されていた


写真出展&Referance:https://ciatr.jp/topics/280675


キャサリンはその中でもずば抜けた才能をかわれ、白人棟のNASA本部で仕事するが、かなり遠い黒人棟までトイレに通い、本部の部屋に備えてあるお湯やコーヒー、カップも使おうものなら即座に張り紙をされていた


並みいる男性技術者が部屋いっぱいの大型コンピューターに格闘して起動させようと躍起になっているが、彼女の頭がコンピューター並みなので、黒板に綿密な計算をする。

もちろん、彼女の実力でコンピューターは起動する。


写真出展&Referance:https://ciatr.jp/topics/280675


数度、打ち上げに失敗していて後がないNASAは、異例中の異例で彼女を会議に出席させ「ここのところの計算が誤差をうんでいる」と図を書いて指摘する。

その頭脳に驚いた宇宙飛行士が名指しで「彼女に起動計算をしてほしい、そうじゃないなら乗らない」とまで言わせている。


今は女性も実力さえあれば活躍できる環境が整いつつあるが、60年以上前の進歩的であるはずのNASAで、男女や黒人の二重の差別中で苦しみながらも活躍した黒人女性がいたことに思いを馳せていただきたい


最後に今もお元気な彼女たちが映し出された。

知性的で上品な面立ちの老婦人だった。


◎始めこそ差別的な態度で嫌みな女を演じていたキルスティン・ダンストも女性「差別」との共闘心から、徐々に3人と打ち解けていくのも見逃せない


★セオドア・メルフィ監督/アメリカ/127分/2017年



★今週公開のオススメ映画


フランソワ・オゾン監督、脚本/フランス/113分


写真出展&Referance:公式サイト

85歳の男性アンドレは脳卒中で倒れ、身体の自由がきかなくなった。その現実を受け入れられない彼は安楽死を望み、人生を終わらせるのを手伝ってほしいと娘エマニュエル(ソフィー・マルソー)に頼むが……。安楽死を望む父親に翻弄される娘の葛藤を描いた人間ドラマ。



スコット・マン監督、脚本/イギリス、アメリカ/107分

写真出展&Referance:公式サイト


舞台は地上600メートルの高さの老朽化した超高層鉄塔(この鉄塔は実際にあるもので、1986年に建設された米国カリフォルニア州で最も高い建造物 )。その頂上へと取り残されてしまった2人の女性の顛末を描いたサバイバル・スリラー



★ ミッキーの毎日・映画三昧http://mikki-eigazanmai.seesaa.net

映画好きが高じて年間500本以上を映画館、国内映画祭、試写室で観ている年金満額&後期高齢者のローバ・ミッキーです。週1回ほど映画を通していろいろな「人生&恋愛模様」を語っていきます。



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