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第6回・国際中医師・森文見（モリアヤミ）さんによる薬膳四方山話


春です。三寒四温、毎日寒かったり暖かかったり

外出時に着て行く装いも出したりしまったり大変ですね。


さて、今回は春先の不調について、です。

この時期はただでさえ、花粉問題、偏西風にのって日本にやってくる3月～5月が一番多い黄砂、黄砂の半分程の小ささのPM２．５も濃度がこの時期高まり様々な健康被害があります。

どちらも大気汚染です。


わたくしは中国の伝統医学の者ですが

いずれも中国からやって来るもので全く迷惑な話ですね。笑


いずれも呼吸器系疾患やアレルギー疾患、ぜんそくの悪化、

元気な人でも咳や痰、鬱症状まで多く報告されています。

まずこれがひとつ。


そして女性に多いのが春先になると

頭痛、眩暈、ドライアイや眼疲労など目の問題、鬱っぽい、お腹の調子が悪い、などなど。


春先は冬の　陰　の季節が極まり、　陽　に転換する時です。

自然界は　陽の気　がどんどんと増え、身体の中も影響を受けます。

身体の養生と自然の営みはリンクしています。


古典　黄帝内経　には、春の養生として

「早起きをし、夜更かしはしてもよい、ゆったりと散歩をし、髪をほどいて身体をのびのびと動かす、

天地の陽気をしっかりと胸に吸い込んで、それを大切に育む。

これに背くと　肝　を傷つける。後々夏、病にかかる」

とあります。


どういう事でしょうか。


春は　発　と言う性質があります。開き、伸びる季節。


内にあるものが外に出て活発に動く事が自然であり、

太陽をなるべく沢山浴びて体内の陽気を優しく育てる、

締め付ける服を着たり髪を結んだりせず、ゆったりとさせる、

外で深呼吸し自然界の気をいっぱい取り込み体内の流れをスムーズにさせる、

陽の気が取り入られるのを大きな間口で受け止めて身を任せる、

と言ったイメージでしょうか。

そうしないと翌季節に体調不良の影響がでますよ、と言う事です。



次に春は上記にも出て来る様に五臓の中の　肝　と言う臓　が頑張っています。

肝（中医学では肝臓ではなく　肝　と言います）の仕事は

①体内の　気　を渋滞させぬ様動かし水分代謝や消化を助け心を穏やかにさせる

②血　の在庫をたっぷり用意、管理をし出荷量を決めて調整する

の2つです。そして目に影響します。


この2つの仕事が上手く成し遂げられていないと

イライラする、鬱ぽくなる、怒りっぽくなる、目眩が起こる、PMSが重くなる、張るような頭痛がする、

手足がしびれる、つる、こむら返り、月経不順、眼精疲労、涙目、目が紅い、視力低下、爪が割れる、

などが起こります。


2つの仕事が上手く成し遂げられなくなる原因として

ストレス過多、怒る、家にずっと居て運動もなく風も日光も感じない、

血を作る食材を殆ど食べない、スマホとPCを見てばかりいる、です。



怒ると　肝　の「気を渋滞させない＝疏泄（そせつ）」の仕事力が落ち、

落ちると、更に怒りっぽくなります。すると更にまた気は鬱結（動かない）します。


血が足りないと筋や爪が営養できなくなり、いわゆる　陰不足　です。

陰　が不足すると体内の　陽気　が暴走し上亢してしまい頭痛や目眩が起こります。

血と深く関係する月経の問題も出ます。

目を疲れさせると　肝　にいたわりがなくなり、なくなると更に目に影響します。


早起きしてデートは公園や自然のある所。

花粉、黄砂、PM2．5対策をバッチリする。

ファッションはゆるゆる系、でヘアスタイルは少し巻いて結ばす風を取り込む。

やってみたかった新しい事をウキウキと始める。

レバーやお肉、黒木耳やほうれん草、アサリや牡蠣、鰯に鰻、を少量コツコツと食べる、

緊急的には「四物湯」と言う漢方薬を利用する。

デジタルデトックスを春の間だけやってみる。



そして変わったアドバイスですが

怒る事が多い人は

夜更かしして　悲しい映画　を観て下さい。


「怒り」の感情を抑制し制御する感情は　「憂い＆悲しみ」　です。

喜びでも恐怖でも難しい案件を悩むでもありません。

本当に悲しい事があってはいけませんし求めるものではないので　笑

映画でその感情を味わって、だまされたと思ってやってみて下さい。



最後に、新しい事を始めたい方は、是非当店の

どこよりもリーズナブルで質実剛健の内容です。がっかりさせませぬ。





森　文見（モリアヤミ）

国際中医師（国際中医専門員Ａ級）

国際中医薬膳師

中医薬膳茶師

北京中医薬大学日本校卒（現・日本中医学院）

薬膳食材・薬膳茶のCharming Shop店長

講師業


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